東京(竹芝桟橋)と父島(二見港)を結ぶ唯一の定期船である「おがさわら丸」ですが、
東京を出発し、館山を通り過ぎて東京湾を沖合に出た辺りから、携帯電話(スマホ)の
電波がほぼ”圏外”になります。(途中、大島、三宅島、八丈島付近で携帯の電波を拾う
ことがあるようですが、ほぼ”圏外”です。)
インターネット上で、おがさわら丸船内の支払いには、従来のICカードタイプの
Suicaなどの交通系カードは利用できるが、
「モバイルSuicaは支払い時にデータ通信が必要なため
”電波が圏外の状態では使用できない”」という記事を見たため、
今回、おがさわら丸に乗船した際(2022年10月25日発 東京→父島)、
携帯電話(スマホ)の電波が”圏外”の状態でも、
モバイルSuicaで支払いが行えるかの確認を行なってみました。
最初に結論 →電波が”圏外”でもモバイルSuicaは使用可能
①携帯電話(スマホ)の電波が”圏外”の状態でも、何の問題も無く、
支払い時にモバイルSuicaが使えました。
(おがさわら丸船内の「レストランChichi-jima」、「展望ラウンジHaha-jima」、
「ショップドルフィン」の支払い時にモバイルSuicaが使えました。)
②モバイルSuicaへの入金(チャージ)は、携帯電話の電波が”圏外”だと、
Suicaアプリの画面が通信エラーとなり、入金(チャージ)はできませんでした。
昼食時(携帯電話の電波が”圏内”)[東京湾内]
11時00分におがさわら丸は東京を出発し、
お昼のレストランChichi-jimaは11時15分にオープン。
この時間は東京湾内なので、携帯電話の電波が入る”圏内”であり、
問題無くモバイルSuicaで支払いが行えました(11時21分)。
※昼食の支払いは、レストラン内のレジで支払いを行います。
※食事の方は、「タラカツチーズ」を注文したのですが、かなり美味しかったです。
おすすめです。(今回、おがさわら丸で食べた中で一番のおすすめです。
ただ、揚げ物+チーズなため、かなりカロリーがあるような気がします。)
夕食時(携帯電話の電波が”圏外”)[御蔵島〜八丈島間航行時]
夕食時のレストランChichi-jimaは、17時30分にオープン。
この時のおがさわら丸は、GPS座標から見ると御蔵島と八丈島の間を航行しており、
携帯電話(スマホ)は”圏外”。
今回は、おがさわら丸で人気と言われる「ステーキセット」を是非とも食べたかったので
(人気で売り切れることもあるとのこと)レストランがオープンする前から並びました。
肝心のモバイルSuicaですが、携帯電話(スマホ)の電波が”圏外”の状態でも
何の問題も無く支払いが行えました。
※夕食の支払いは、レストラン内のレジで支払いを行います。
※ステーキセットは、島塩 or デミグラスを選べますが、”島塩”を選択しました。
”島塩”の塩梅も良く、なかなか美味しかったです。
ただし、量的に多少物足りなさを感じました。
外部デッキへの出入り禁止
話は変わりますが、夕食時は海がかなり荒れており、船はかなりの揺れ。
外部デッキへの出入りが禁止され、船内のエレベーターも使用禁止となりました。
夕食オープン前にレストランChichi-jimaで並んでいたところ、
後ろに並ばれた方が何度もおがさわら丸に乗船されている様で、
「今日の船は冬の様にかなり揺れるな」と仲間内で話されていました。
酔い止め(アネロン「ニスキャップ」)を服用しておいてよかったです。
また、先程も記載しましたが、夕食時に赤ワインを購入したのですが、
席まで持って行くうち床にワインをこぼしてしまうのではと思う程、
この日は、船が大きく揺れていました。
また、感心したのですが、レストランのテーブルは吸着マットの様な材質で、
船が大きく揺れてもコップが滑って行きませんでした。
朝食時 →券売機ではSuicaが使えないが、、、レジにて使用可能
朝食のレストランChichi-jimaは、7時00分にオープン。
レストランにはオープン5分前に到着しましたが、
すでに何人かの方がレストラン前に列をつくり並んでいました。
そして、レストラン入り口の案内には、以下の通り
「券売機にて食券をご購入お願い致します。」と書かれており、
その案内の先にある券売機を列の後ろから遠目で見ていると、
硬貨、紙幣の投入口しかなく、”Suicaがタッチできる構造になっていません”。
この時、現金が入った財布を船内の貴重品ロッカーに預けていたため、
やむを得ず、券売機に並ぶ人の列から外れ、
貴重品ロッカーより、財布を取り出し、再び列の一番後ろに並び直し、
気を取り直して、現金で食券を購入することにしました。
食券購入後に気が付いたのですが、券売機にはテプラで
「SUICAをご利用のお客様、お飲物をお求めになるお客様はレジまで」
と貼られており、、、
母島、父島ではできるだけATMのお世話にはなりたくないと思っていたのですが、
ここで貴重な現金を使ってしまいました。
券売機だけではなく、入り口の案内にも、Suicaが使えることを書いて欲しいですね。
朝食時もレジでSuicaは使えるようですので、このブログを見られた方は、
私の様な間違いをしないよう、気を付けてください。
モバイルSuicaへの入金(チャージ)→携帯電話の電波が”圏外”では不可
モバイルSuicaへの入金(チャージ)は、
携帯の電波が”圏外”だと、モバイルSuicaアプリの画面が通信エラーとなり、
入金(チャージ)できませんでした。
そのため、乗船前もしくは、東京湾内の携帯の電波が”圏内”の時に、
モバイルSuicaに十分な金額をチャージしておきましょう。
(勿論、モバイルSuica以外の通常のSuicaは、乗船前にチャージすることは必須です。)
参考までに、携帯の電波が”圏内”の場合のモバイルSuicaアプリの画面(別の日に撮影)を、
以下に載せておきます。
(”圏内”では「チャージ残高」、及び「入金(チャージ)」ボタンが
表示されています。)
その他-1(おすすめのスマホアプリについて)
おがさわら丸乗船時にダウンロードした方が良いおすすめのスマホアプリとして、
いろいろなアプリが紹介されておりますが、
私は他の方があまり紹介していない以下のアプリを紹介したいと思います。
オフライン地図アプリ「MAPSS.ME」
オフライン地図アプリ「MAPSS.ME」は、アプリをインストールするとともに、
マップを前もってダウンロード(マップを前もってダウンロードするのを忘れずに)
しておけば、携帯の電波が”圏外”(オフライン)でも、
今、おがさわら丸がどこを航行していて、通り過ぎる島が何島かが分かります。
また、父島、母島では、携帯の電波が”圏外”な所が多くあるので、
その時、自分がどこにいるかがわかり非常に便利です。
(母島の北港を目指して原付で走った際は、途中の道のほとんどが
携帯の電波が”圏外”なうえ、あとどれくらいで到着するかわからないため
心配になります。
この地図アプリをスマホに入れておいていたおかげで、
今自分がどこにいるかがわかり、不安が軽減しました。)
船舶リアルタイム表示アプリ「Marine Traffic」
船舶リアルタイム表示アプリ「Marine Traffic」は、携帯の電波が”圏内”
である必要がありますが、すれ違う船舶の船名等の情報が分かります。
例えば、今回、帰りのおがさわら丸(2022年11月5日)では、
相模湾沖や東京湾内でグレー色の艦船が多数見えたため、
おがさわら丸からこのアプリで見ていたところ、
海上自衛隊以外にも何故か「タイ海軍の艦船」??が航行していました。
なぜ東京湾に「タイ海軍の艦船」がいるのかと思ったら、
しばらくしてわかったのですが、海上自衛隊の創設70周年を記念した
「国際観艦式」が20年ぶりに開催され(11月6日に開催)、
そのためにタイから来ていたようです。
民間航空機リアルタイム表示アプリ「Flightradar24」
民間航空機リアルタイム表示アプリ「Flightradar24」は、
同じく携帯の電波が”圏内”である必要がありますが、
上空を飛行する航空機がどこから来て、どこへ到着するのかが分かります。
羽田沖で、空飛ぶ航空機をこのアプリで確認すると、
国内だけではなく、海外から出発、到着する航空機だと分かり楽しめます。
その他-2(おがさわら丸の交通系電子マネー決済は衛星電話を活用している)
- おがさわら丸には、緑色の衛星公衆電話が設置されていますが、
Suicaなど交通系電子マネーによる決済は、”衛星電話を活用”しているようです。 - おがさわら丸が航行中、緊急の用がある時は、外部(お客さま)から船に電話すると、
”お客様を呼び出しして、つないでくれる”ようです。
衛星電話5回線のうち1回線は、ICカード通信に活用
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社のホームページからの抜粋
・東京竹芝と小笠原諸島を結ぶ定期船を唯一運航する小笠原海運は、
2016年7月に就航したばかりの3代目「おがさわら丸」に
ドコモの衛星電話サービス「ワイドスターII」を導入。
・導入した5回線のうち4回線は船員やお客さまの通信に活用。
1回線は衛星電話で国内初となるICカード通信に活用し、
船内の飲食店や売店でSuicaなど交通系電子マネーによる決済を実現した。
以下が、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社のホームページとなります。
緊急時、船に連絡を入れれば、お客様をお呼び出ししておつなぎする
以下のYouTube動画(NTTドコモ 法人公式チャンネル)の1分24秒のところで、
小笠原海運の方が
「(「おがさわら丸」の)電話番号は公開しておりまして、緊急時、
お客さまからも船に連絡を入れていただければ、
船のインフォメーションの方で一度その電話をキャッチして、
お客さまをお呼び出ししておつなぎするという対応もいたしております。」
と話されていました。
※YouTube動画視聴後、私の方で、おがさわら丸の衛星電話の電話番号を
インターネットで調べてみたところ、見つけることができませんでした。
そのため、もし緊急の際は、小笠原海運に電話をすれば、
何らかの対処をしてくれるのかもしれません。
【2022/12/15追記】
・「その他-2(おがさわら丸の交通系電子マネー決済は衛星電話を活用している)」を追記